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【復活の日】1980年の映画ながら、見えないものへの恐怖の描き方が素晴らしかった。【映画レビュー】

あらすじ

「愛は、人類を救えるか」 MM88…その細菌兵器によって全世界はパニックとなり、45億人の人類が死んだ… 氷に閉ざされた南極大陸に残された探検隊の863人を除いて― 滅亡寸前まで追いこまれた人類は、地球は生き残ることができるのだろうか!?

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より引用

【個人的な評価】

★★★☆☆

・ウイルスの恐ろしさなどがしっかり描かれている。

・世界の終わりに向かう恐怖感がこちらにも伝わってくる。

・終盤が蛇足ぎみに感じた。

 

※注意事項

最序盤に、ほんの一部グロテスクなシーンがありました。

それ以外はそこまでグロテスクではないかと。

 

ネタバレが含まれますのでご注意ください。

 

復活の日のレビュー

 

 

見えない恐怖

この映画は3つの章に分けれらると思います。

1.未知のウイルスの脅威編

2.人類の滅亡を防ぐ編

3.核を止めよう編

 

私は全体的なテーマは「目に見えない恐怖」だと思いました。

目には見えない細菌の恐怖、

先の見えない未来への恐怖。

核の話だけ、ちょっと違うような気はしますが…あれ自体僕は蛇足のような気がしてならないので置いておきますね。強いて言うのであれば、南極へ戻るという先の見えない旅への恐怖でしょうか。あるいは放射能…。

 

ウイルスによる様々な目に見えない恐怖

この記事を書いている2020/05/08は、少し収まっているとはいえ新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっている時期です。

新型コロナだけではありませんが、SARSやMARSなどの恐ろしい感染症パンデミックに似たような描写がありました。

 

まず1つめに感じたのは医療崩壊ですね。

世界中で作中「イタリア風邪」と呼ばれるウイルスが蔓延してからというもの、人が病院に殺到し、病院は機能しにくくなっていました。

外には人があつまり、救急車がひっきりなしにやってくるという地獄のような状況。

医師たちは疲弊していました。

 

そして2つめが院内感染です。

病院内の医師がウイルスを移されてしまったような描写があります。

まぁ、この映画内のウイルスは強すぎて、3密だの関係なく感染して人を死に至らしめますけどね…。

改めて考えると疑問も残りますが、描写的にはそんな感じでした。

 

終わりの見えない戦いに絶望をしたり、憤りや恐怖を覚えている人たちもいました。

世界各国でデモまで起こってしまっているという。日本ではないかもしれませんが、海外ではコロナでデモってのもありましたね。

米各地で「都市封鎖」抗議デモ 死者4万人突破も経済再開求め - BBCニュース

 

この作品の一番の恐怖ポイントかつ、魅力として、そんな恐怖に侵された人間たちの行動が見られます。

先の見えない絶望の果てに彼らがとった行動は自ら死を選ぶことでした。

作中ではウイルスで家族を失った海外の少年が拳銃で、主人公の恋人と少年が睡眠薬?の過剰摂取で、その少年の父が何かに駆られたように南極のブリザードの中一人で飛び出していき…、南極のスウェーデン隊は一人を除いてほぼ全滅…。

こういった描写がパンデミックの恐怖をもっともっと引き立てています。

 

特に無線での海外の少年の行動や、主人公の恋人と少年の行動は…こう、胸に来るものがあります。

渡瀬恒彦さんの名演もその緊張感や悲痛さを我々にダイレクトに伝えてくれます。

 

見えない未来への恐怖

南極で生き残った人々の生活というのも、見えない未来への恐怖として描かれていました。

特に生き残った者達の中に女性が圧倒的に少なく、かつ滅亡を防ぐために子供を生まないといけないため、愛や恋とは関係なく営みを行わないといけないという状況は壮絶でした‥。

 

最後には生き残りも減り、子供の中にも死者が生まれ、かなり疲弊しきった生き残り。

彼という存在が現れるまではまさに先の見えない未来への恐怖で押し潰されそうになっていたと思います。

 

タイトルの復活の日というのは、ウイルスに対してワクチンの効果が証明された彼の帰還とともに人類の復活が始まるという意味でしょう。

そのためパッケージもそのシーンになっています。

 

マイナスだと思ったところ

後半の展開が若干蛇足。

この映画の一番のマイナスポイントは終盤の展開です。

アメリカの愚か者と言われた将軍が勝手に起動したシステムが偶然にも起こる大地震のせいで起動し、ソ連に核が行き、ソ連も~のあの辺からは果たして本当に要るのだろうかと思ってしまった。

 

MM-88という細菌兵器のせいで世界が終わってしまう…生き残った人類たちはウイルスの届かない南極で滅亡しないように生活しなければいけない。

細菌兵器の恐怖と、南極という地で男女比すらまともではない環境でどう生きていくのか…、人類はウイルスを克服することができるのか…といった点を解決し、まとめてもよかったと思います。

 

核兵器によってうんちゃらかんちゃらは個人的には蛇足だと感じました。

設定上MM-88が放射能によって変異するなどの理由があっての事かもしれませんが…。

 

物語の重要なキーであるワクチンがあっさり作られて、試したら一発で効果があったってのもなんだかなぁ‥。

あれだけ持って帰らせるべきではなかったでしょうな?みたいな匂わせをしておいて、結局終盤までほとんど出てこないのは勿体なかったと思います。

ワクチンのことで話が展開しても良かったかなぁ‥でも、ワクチンが効くかどうかと、クライマックスに盛り上がりという点ではああいうやり方の方が良かったのかな?

 

彼が世界各地を回り、彼女らの元へ帰ってくというストーリーは良かったんですが、マチュ・ピチュ寄るか???とも思ってしまいました。

マチュ・ピチュ出てきた瞬間にちょっと笑っちゃいましたからね。

死者との会話のシーンは、放射能などの影響で若干狂ってるのかなみたいな風に取れるのでよかったですけどね。

言葉がでないほど狂っていても、目的は頭のなかではっきりしている感じが良かった。

 

様々な気になる点

・マスクせい!!

マスクで果たして予防できるのかどうかは別として、普通に伝染病が流行っているのだから病院関係者くらいはマスクしてほしかったです。

1980年はマスクなんてしない時代だったのかはわかりませんが、ちょっと現実味はないのかな…って思ってしまいました。

 

・南極…!って気づくの遅すぎか?

色々と最後はかっこよく決めてくれた大統領。

しかしながら、ウイルスが寒さに弱いことを知っておきながら国のトップとそれに近い二人が死に際に「南極基地…!」って…。気づくのちょっと遅すぎでは…?と思ってしまった。

まぁ、知ったところで助かりはしなかったでしょうし、なんならさらに最悪のシナリオにつながってしまうので気づかなくてむしろよかったのかもしれませんが…

なんか、無能に見えてしまいますよね…。

 

まとめ

途中までは非の打ち所のない映画だと感じました。

特に、人々の恐怖、その果ての行動など見ているこちらの恐怖まで引き立てるストーリーや極限状態で、別の国籍の人間達が時に衝突し合いながらも、人類の未来に向けて進むという話は素晴らしかったです。

だからこそ、それまでの積み重ねとかを一気に壊すような終盤の話がとってつけたようにも思えてしまって非常に残念でした。

 

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